矢内美春写真展 「愛をさがしに」 (ニコンサロン Juna21)

ニコンサロンが主催する35歳までの若手写真家を対象にした公募展、 Juna21(ユーナ21)に写真学科4年生 矢内美春さんの作品「愛をさがしに」が選ばれました。7月末の新宿に続いて、9月29日から10月5日まで大阪で写真展が開催されました。

矢内美春写真展「愛をさがしに」

写真展内容
1991年6月、NHKの報道カメラマンをしていた作者の父は、長崎県雲仙普賢岳の火砕流で殉職した。当時作者は1歳だったので、父親がどんな人物かわからなかった。
父の不在について、作者はこれまで目を瞑ってきたが、昨年成人式を迎えたことをきっかけに、父を知るための旅に出る事にした。
昨年の夏、父が撮影したホームビデオを見つけた。ビデオには作者が1歳の誕生日を迎えるまでの日々が記録されていた。作者は、父が愛用していたフィルムカ メラで、テレビ画面に映し出された当時の記録を、複写した。当時父が見ていた同じ光景を、ファインダーを通してみたいと思った。液晶画面を通してかつて あった出来事を見るという行為は、今まで想像していた父との距離感によく似ていた。
ホームビデオを複写したことは、他者によって作られた現実を、コピーで所有し自らの現実にしたいという気持ちで行った。まるで過去を追体験しているようだった。
今年は雲仙普賢岳の噴火から20年という節目の年でもある。
作者は、ここから新たなスタートが切れるのだと思っている。モノクロ30点/カラー1点。

(2011.9.20)