【学長メッセージ】教育活動・経済的支援の取組みについて(5月26日更新)

学長メッセージ

<学生及び保護者の皆様へ>

 新型コロナウイルス感染症の拡大により生活や家計にさまざまな影響を受け、困難に直面しているすべての皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
 また、本学の二つのキャンパスが所在している東京都・神奈川県では、ようやく緊急事態宣言が解除されたものの、事態の収束を迎えるには、まだまだ予断の許さない状況が続いております。
 本学においては、今後も感染症の拡大を防ぎ、学生、保護者の皆様及び教職員の健康と安全を最優先とするために最善の努力を行い、この難局を乗り越えてまいりたいと存じます。

  • 教育活動の取組みについて

 本学では、5月11日(月)からインターネットを利用した遠隔授業により前期授業を開始いたしました。感染拡大防止のため、当初より一ヶ月遅れ、遠隔授業での開始となりましたが、学事日程をスライドし、年間を通じて定めた授業期間を確保してまいりますので、どうぞご安心ください。
 また、実習や実験など対面授業を行う必要がある科目については、分散登校や特別な補講期間を設けるなどの安全対策を講じて、段階的に実施することを検討しています。
 詳しくは、コウゲイ.netでお知らせいたします。
 併せて、学生生活、就職活動など各分野でも同じく学生の皆さんをサポートするための新しい体制づくりを早急に進めております。
 いずれにしましても、本学は、学生の学修機会の提供及び卒業に至るまでの学生生活に支障がないよう、これからも精一杯取組んでまいります。

  • 学費について

 現在、一部の保護者や学生の方からは、学費に関するご意見が寄せられておりますので、学費についての基本的な考え方をご説明させていただきます。
 学費とは、一定期間に行われる授業の受講や単位の認定、施設の使用など大学における教育全般における役務の提供に必要な費用の一部として、皆様にご負担を求めているものです。
 本学は4月を休業いたしましたが、当初の予定からは開始が遅れたものの、授業につきましては、学生の皆さんの安全と健康を第一に考え、実施形式や時期を必要に応じて最適化しながら、どのような場合においても教育の「質」は必ず担保していきます。
 学費は、学生の皆さんの在学中における教育課程と最終的な学位授与に至るまでの教育活動に必要となる費用を総合的に考慮して決定していることから、在学中に平等かつ均等にご負担していただくようお願いしているものです。
 また、施設設備費についても、個別の使用状況に応じた利用料としてではなく、本学が運営していくために必要な施設設備の取得や維持、充実のために、長期的な観点から一定の金額を、平等に毎年ご負担いただくものとなっております。
 これらの事由により、学費を一部返還することや減額することは致しませんことを、何卒ご理解いただきたくお願い申し上げます。
 ただし、どうしても本学が定めている学費納付の期限までに、納入することが難しいと考えられる方につきましては、納付期限について柔軟に配慮してまいりますので、是非、遠慮なくご相談いただきたいと存じます。

  • 本学の学生支援について
  •  家計が急変したことによる学費の納付が難しくなられた方、アルバイト収入が急減し、やはり、学費の捻出が難しくなった方がたくさんおられることと存じます。
     本学としては、経済的な困窮から学費の納入に支障をきたしている方々や、遠隔授業実施による通信料など各家庭におけるご負担の増加につきまして、以下のとおり、本学独自のサポートを実施してまいります。

    1. 経済的に困難な学生の支援について
    2.  本学では、いくつかの奨学金制度を持っていますが、中でも特に、家計の急変などにより学費の納入が困難になった学生を支援するため、従前からあった「緊急支援奨学金」(30万円/給付型)を、コロナウイルスの感染拡大がもたらした影響で経済的困窮に見舞われている学生に対して適用を大幅に拡大することにいたします。
       詳細については、改めてお知らせいたします。

    3. 遠隔授業実施に対する支援について
    4.  遠隔授業が開始され、また、この先も継続されることに伴い、通信料や学外教材の視聴料など、学生個人の負担が増加することに鑑み、本学では、遠隔授業に係る経費の支援金として、学生一人あたり、3万円を給付いたします。
       こちらの給付方法についても改めてお知らせいたします。

    • 公的な経済支援の利用について

     既にご存じのとおり、本件は、全国的な問題であるとして、現在は、国からの経済支援も決議され、また、地方自治体からも様々な支援施策が発表されております。
     新型コロナウイルス感染拡大による影響で、世帯収入の激減、アルバイト収入の激減により、大学での修学が困難になっている学生(留学生含む)を対象として新設された「学生支援緊急給付金」、また、今年4月よりスタートした新制度の「高等教育修学支援制度」もあります。さらには、給付型ではありませんが、「貸与型奨学金」もあります。
     是非、このような公的な支援のご利用、ご活用も行っていただきたいと存じます。
     詳しくは、学生課にお問い合わせください。

     これまでお伝えしていますとおり、本学は、新型コロナウイルス感染症拡大から収束までの期間にあっても、学生の皆さんにとっては、従来と変わることなく、実りある学生生活を送ることができるよう支援をしながら、大学教育に求められる修学内容をきちんと提供し、社会に巣立っていただくための成長を促す責務を全ういたします。
     私たちの社会全体がかつてない困難な状況でも学ぶことをやめないこと、むしろ、新しい学修のあり方を創造することが真に重要なことだと信じております。
     この状況を乗り越えていくことで、学ぶことの価値を、教職員一同、もう一度皆様と一緒に考えていきたいと存じます。 何卒ご理解とご協力を賜りますよう改めてお願い申し上げます。

     最後になりましたが、皆様におかれましては、お身体を大切に健康に留意してお過ごしいただけますよう心よりお祈り申し上げます。

    学長 吉野 弘章