総合型選抜「ポートフォリオ」の作り方(写真学科) 芸術学部 入試情報

総合型選抜「ポートフォリオ」の作り方(写真学科) 芸術学部 入試情報

『ポートフォリオ』とは・・・

ポートフォリオとは、もともとは書類や手紙を整理する「紙挟み」のことを指します。アートの世界では、いくつかの作品をまとめた作品集のことを意味し、作者の豊かな感性やこれからの可能性をアピールすることを目的とするものです。
写真学科では、このポートフォリオを積極的に活かせる入試を用意しています。

ポートフォリオを作ることは決して難しいことではありません。このページでは、ポートフォリオを楽しみながら制作できるように具体的な手順を紹介していきます。

STEP1 クリアファイルを準備しよう!

市販のA4クリアファイルとA4の台紙

まず、文房具店や100円均一ショップなどで、A4のクリアファイルを購入しましょう。10ポケットのものを1冊、色や材質はどのようなものでも構いません。自分の気に入ったものや、自分のテーマにあったものを選びましょう。
台紙が入っていないタイプのクリアファイルの場合は、写真を貼るためのA4用紙を一緒に準備しましょう。コピー用紙くらいの厚みで、色は自分の写真のテーマに合うものを選びましょう。
家庭用インクジェットプリンターなどで、A4サイズの用紙に出力した写真を、直接クリアファイルに入れる場合には台紙は必要ありません。

POINT
ポートフォリオの第一印象は、クリアファイルを手にするところからはじまります。クリアファイルの色や素材なども、自己アピールのために積極的に意識してみましょう。

STEP2 テーマを決めよう

様々なテーマの写真、テーマは自由!

写真のテーマ(主題)は自由です。学校や家庭での出来事、趣味や特技に関すること、近所や旅先で見たもの、人物や風景、動物や植物、建物や乗り物、スポーツやイベントなど、自分が好きなもの、興味を持っていること、感動したり美しいと思ったりした瞬間など、どんなテーマでも構いません。あなたの感性や観察力、こだわりなどをアピールできるテーマを選んでください。テーマは1つでも複数でも構いません。

POINT
新しく写真を撮影する前に、自分のアルバムやパソコン、携帯電話などに入っている、今まで自分が撮った写真を見返してみましょう。お気に入りの写真や何気なく撮った写真の中に、あなたの感性が光る写真があるはずです。
まずそれらの写真を被写体、場所、時期など、テーマごとにまとめてみましょう。そのままポートフォリオに用いても良いですし、それをヒントにして新しい写真を撮影しても良いでしょう。

STEP3 写真を準備しよう

色々なサイズの写真

写真はデジタルカメラやフィルムカメラ、気に入った写真であれば携帯電話で撮影されたものでも構いません。
それをL判や2L判などに写真店やコンビニなどでプリントしてみたり、家庭用のプリンターでA4などに大きく出力してみましょう。高校などのプリンターで印刷をしたり、暗室で引き伸ばしをしても構いません。基本的に内容を評価しますので、写真のサイズによる有利不利はありません。カラーと白黒が混ざっていても問題ありません。

POINT
必ずしも写真の印象を揃える必要はありま せん。サイズや撮影機材の違いも積極的に利用するつもりで、まずはできるだけたくさんのお気に入りの写真を用意しましょう。

STEP4 構成を考えよう!

写真のテーマを決めたら、ポートフォリオの構成を考えましょう。ポートフォリオは1冊全て1つのテーマで構成しても、複数のテーマで構成しても構いません。
1冊を1つのテーマで構成する場合は、自分なりのストーリーや時間の流れなどを意識してみましょう。
複数のテーマで構成する場合には、テーマごとに何ページかまとめて、全体でリズムや変化に気を配ってみましょう。

1つのテーマで1冊 例えばテーマは光
海、花、愛犬など、複数のテーマで1冊

POINT
1つのテーマの中では、似たような写真を省くことによって、スッキリした見やすいポートフォリオができます。また、写真のサイズやレイアウトを工夫して、揃えるところは揃え、変化をつけるところは大胆に変化をつけながら、ポートフォリオ全体の印象を形づくっていきましょう。なるべく全てのポケットを使い切ることも大切です。10ポケットのファイルを用いて、台紙を挟んで表裏を全て使用すると20ページ構成のポートフォリオになります。

STEP5 写真を説明しよう!

写真にタイトルやコメントなど言葉を添える

ポートフォリオはあくまでも写真を主体とするものですが、テーマや内容によっては、タイトルや説明文などを添えることが効果的な場合もあります。言葉の効果をよく確かめながら、あなたのテーマにもっともふさわしい写真と言葉の組み合わせを考えてみましょう。言葉(文章)は手書きでも、パソコン上でレイアウトしたものでも構いません。もちろん、言葉を添えずに写真だけで表現しても構いません。

POINT
写真に添える文章は簡潔に、わかりやすく書きましょう。

STEP6 自分らしさをアピールしよう!

表紙や台紙で自分らしさをアピール!

中に写真を入れるだけではなく、表紙も自由に使って表現してください。本や雑誌のように表紙に文字を入れたり、デザインしたりすると、ポートフォリオに自分らしさが出せます。
もし、イラストを描いたり、コラージュしたりすることが得意であれば、写真だけではなく、イラストやコラージュを加えても構いません。もちろん、特に得意でなければ必ずしもイラストやコラージュなどを加える必要はありません。また、写真以外に部活動やスポーツ、趣味や特技など、もし何か自分が自慢できることがあれば、それをポートフォリオの中でアピールしても構いません。

POINT
イラストやコラージュを加える場合、そのページの写真と関係ないものではなく、なんらかの関連を持たせることにより、両方とも引き立って見えます。

まとめ

ポートフォリオ完成!!

大学で写真を勉強してみたいと思っていても、今は写真の技術や知識がないという人も多いでしょう。それでも心配はありません。写真の技術や知識は大学に入学してからでも身につけることができます。ポートフォリオで私たちがみたいのは写真の技術力だけではありません。創造力、発想力、写真と言葉によって人とコミュニケーションを取る力、カメラを通して何をみているのか、そして「やる気!」(モチベーション)などなど、これからのあなたの様々な可能性を見たいのです。

POINT
あなたの写真への熱い思いを期待しています。楽しみながらポートフォリオを作ってみてください。