月別アーカイブ: 2017年9月

情報処理学会EC2017にてベストデモ賞を獲得

9/16(土)~9/18(月・祝)に仙台・東北大学電気通信研究所で行われた、情報処理学会エンタテインメントコンピューティング研究会(SIG-EC)主催の学術カンファレンス「Entertainment Computing 2017」にて、ゲーム学科4年生のVRコンテンツ「Ideal Vacation」がベストデモ賞に選出されました。

Entertainment Computingはコンピュータをエンタテインメントに応用する研究に関する研究発表大会で、ゲーム学科からは2つの研究を発表しました。
原寛徳先生は、先日の日本デジタルゲーム学会で発表されたコントローラのアップバージョンを、「プレイヤーの気合を意識したコントローラ」という形でデモ発表しました。

4年生の沼崎優介君(企画分野・遠藤研究室)は、中垣孝太君(プログラム分野・今給黎研究室)、川島優暉君(デザイン分野・中島研究室)と共同で作成したVRコンテンツ「Ideal Vacation」を利用した研究「ライド型VRコンテンツのための筐体の触覚と座面の不安定性を利用したプレゼンス向上手法」を、鳴海拓志先生(東京大学)と共同で行い、結果を口頭発表しました。

これは昨年度に発表した「プレゼンスを意識したゲームデザイン」を発展させたもので、営業VRコンテンツの調査より体性刺激がプレゼンスの向上の効果的であることに注目したもので、エアマット上に構築された装置に搭乗する形になっています。既存コンテンツでは体性刺激はプレイヤーのエージェンシーを無視したものばかりなので、エージェンシーを維持したインタラクションを持つゲームデザインでまとめています。機械制御や電子制御では反応速度に致命的な遅れが生じるため、あえて制御を行わず、プレイヤーの動きに追従させるためにエアマットの空気圧を下げて、装置全体をフローティングさせました。

78件のデモ発表の中で、エンタテインメントとしてのVRの在り方に振り切った同作品は、どうしても体験したいという人も多く、各先生より活発な質問や懇親会でのディスカッションなどをいただき、有意義な発表となりました。

実際のデモ発表の様子はこちら
Ideal Vacation EC2017 デモ発表動画

カテゴリー: イベント情報・報告

遠藤研合宿2017

 夏休みの最後に、遠藤研究室では2泊3日の合宿を行いました。場所は「高尾の森わくわくビレッジ」という体験型学習施設で、遠藤研所属の3年生・4年生は全員参加、その他にもいつもゼミに参加している他研究室の3年生や、遠藤研に興味を持っている2年生も参加しました。

 最初のプログラムは自己紹介を兼ねた今年度前期の活動報告です。大学は「教わる」のではなく自ら「学ぶ」というのが大切で、そのためには学生同士のディスカッションが重要になります。そこで後期に向けて、誰がどんな活動をしているのかを共有し、4年生は3年生に自分のノウハウを継承、3年生は4年生の研究や制作を参考にするわけです。

 合宿では普段運動する機会が少ない学生に、今までやったことのないスポーツの挑戦してもらっています。

 こちらは「キンボール」という団体競技です。3つのチームに分かれて、大きなボールをキャッチし合うというカナダ生まれのスポーツで、去年初めてやってみて評判が良かったので今年もプログラムに入りました。

 学生たちの親世代には馴染みのある「フリスビー」も、初めてやった学生が大勢いました。投げてキャッチするだけでも最初は面白かったのですが、投げるのに慣れてきたら「ダブルディスクコート」「ドッジビー」などのゲームに挑戦しました。


 初日の夜は天気が回復したのでキャンプファイアを行いました。これも初めてやったという学生が多く、大きな炎を囲むというだけで、不思議な感覚が得られるという、ゲームの面白さに通じる貴重な体験ができました。ギターやカホン(箱型の打楽器)を持ってきた学生も居て、カラオケとは違った雰囲気で色んな歌を歌いました。意外に学生たちが70年代フォークソングとかを知っているのにビックリです。

 楽しみながら勉強するのが遠藤研のスタイル。今年は要りそうで要らない変な賞品90点を用意して、テーマに対するディスカッションを行いました。ゲームデザインではコンセプトをハッキリさせることが大切ですが、そのために与えられたテーマの本質となるコンセプトを考える演習が効果的です。普段授業でもやっている内容ですが、5人のグループに分かれて、賞品が掛かるとなると、普段にはない真剣さ?が漂います。

 中には実用的な物も混ざっているのですが、さすがはゲーム学科の諸君、貰ったらウケることを重視。良いディスカッションが出来たチームから、好きな賞品を持ち帰って良いのですが、もしチーム全員が「もう要らない」となった場合は、今度は最下位チームが「どんなに要らなくても貰って持ち帰る」ルールに変わります。最後は1つも賞品を取れなかった1名が、十数点ほどの残存賞品を全て持ち帰りました。一番要らなかったのは、韓国のテーブルタップでしたww

 ゲーム学科では70種類を超えるアナログゲームをプレイして、ゲームのメカニクスを勉強する授業があります。その授業で扱うゲームは良い新作ゲームが出るとラインナップが入れ替わりますが、評価のためのテストプレイは、この合宿で行われます。

 面白かったゲームは、そのままプログラムが終了しても各部屋に持ち帰って続きをプレイしています。ゲーム好きばかりが集まっているので、プログラムの合間もゲーム三昧な合宿です。


 研究を活動のテーマとしている学生は、研究成果を学会で発表することを目標にしています。それを紹介することも、3年生が卒研のテーマを決める手掛かりとなります。プレゼンテーションの腕は場数が物を言います。遠藤研ではことあるごとにプレゼンテーションを行って、日頃から説明したり質疑応答する機会を設けています。

 最終日の昼食はバーベキューでした。野外調理で薪を使うため、ナタで薪割りをする必要があります。この薪割りも初めてやる学生が多く、結局何のために薪割りしているのかはどこかに飛んでしまい、もくもくと薪割りを楽しみました。催事係の諸君、お疲れ様でした。

カテゴリー: 学生の活動

日本デジタルゲーム学会にて研究発表しました

 9/2(土)に専修大学生田キャンパスにて、日本デジタルゲーム学会(DiGRA-Japan)の2017年夏季研究発表大会が開催され、ゲーム学科から5件の研究を発表しました。

 原寛徳先生は、昨年度の卒業生の卒展作品を題材にした『プレイヤーの気合を意識したコントローラの制作』を口頭発表しました。
原寛徳先生の口頭発表
 このコントローラは加速度センサーを利用して、操作した際の手の動きを「気合」として入力に反映させるものです。
気合コントローラー
 親指部分にアナログスティックがあり、グリップガードの部分に加速度センサーと信号を処理するマイコン、そしてゲーム本体と通信するための無線モジュールが組み込まれています。
気合コントトーラーの内部構造
 この研究はインタラクティブセッションにてデモ展示も行われ、情報メディア系大学の方々に、工芸大のゲーム学科ならではのゲーム専用ハードウェアの制作事例を紹介できました。プレイヤーの感覚については定量化が難しく、効果測定と検定が困難なのですが、実際に体験してもらうことで効果を理解してもらうことができました。

 4年生の金野誠君は『ゲームにおいて「戦略性」を感じる要素に関する研究』をポスター発表しました。
金野誠君ポスター発表
これは囲碁や将棋など戦略性が高いとされる完全情報ゲームが、コンピュータの性能向上によって全ての手筋が解析されてしまった場合、戦略性が失われる可能性の着目したものです。プレイヤーが「戦略性が高い」と感じるゲームに対する意見を分析し、ゲームに戦略性も持たせる時の要素となる「最適化」「選択の余地」という2つを導きました。

 4年生の今史明君は『プレイヤーがゲームキャラクターを不快と感じる要素に関する研究』をポスター発表しました。
今史明君ポスター発表
これは実際の人間とゲームのNPCでは不快に思う部分が異なるという点n注目し、ゲームキャラクターの不快要素を調査によって明らかにしたものです。結果の分析より「理不尽」「作者のエゴ」「醜さ」「自分勝手」という4つの要素が抽出されました。これを利用することにより、不快に思われないNPCを設定したり、逆に演出としてプレイヤーに不快と思わせるキャラクター設定が可能です。
 また、NPCでは不快と思われる「醜さ」「自分勝手」という要素は、オンラインRPGのプレイヤーアバターにおいては、個性を付けるためにわざと利用され、それが他のプレイヤーにとっては不快と直接繋がらないことが分かりました。

 4年生の貴俵啓介君の研究『ゲームアーケードの魅力となる要素に関する研究』は、本人が体調不良のため代理で3年生の岡庭諒平君がポスター発表しました。
貴俵啓介君のポスターを代理発表する岡庭諒平君
これは1984年の風営法改正により、ゲームアーケードへの未成年者の18時以降の入場が規制され、それがゲームセンターから風営法の適用を除外されているショッピングセンターのゲームコーナーに子供プレイヤーを移動させ、結果としてゲームセンターが衰退したことに注目しました。この規制は2016年の風営法改正によって緩和されましたが、これをキッカケに再び子供プレイヤーがゲームセンターに戻るかどうかは分かりません。
 そこでゲームセンターの魅力となる要素を調査し、アーケードの集客に繋がる要素を分析しました。結果として「特別な空間」「アーケードならではの体験」「100円」「人と騒げる場所」「出会いの場」の要素が得られました。

 4年生の高橋尚人君は『ゲームプレイの魅力となる効果的な要素に関する研究』をポスター発表しました。
高橋尚人君のポスター発表
これはゲームがパッケージ販売から運営型ビジネスに変化し、プレイを継続してもらうことが売り上げに繋がるが、ゲーム依存は社会的にも問題になっていることに注目しました。ゲーム依存に関する先行研究と、オンラインゲームの用意された仕組みなどから選択肢を用意して調査を行い、ゲームの継続プレイに繋がる要素の重要度を分析しました。

カテゴリー: イベント情報・報告

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