科目名 社会と思想(Society and Thought)
担当教員 鈴木 賢子
単位数 2
授業区分 選択
年次配当 1
開講区分 2018年度 後期
科目概要 今日、マス・メディアやインターネットには画像とテクストを組み合わせた記事や投稿があふれています。昨今話題となったフェイクニュースにみられる通り、SNSの発達によって、情報を不当に歪めつつ大量に伝達することがますます容易なものになってきています。こうした環境のなかで暮らしているわれわれが意識化すべきは、何があったのかという「事実」は、どのように伝えるかという表現の形式、社会や思考の枠組み、メディアのあり方と不可分であるということです。この授業では、視覚イメージとテクスト(音声)を組み合わせる「モンタージュ」という表現形式を、歴史や芸術を通して考えます。
到達目標 ・内容を理解し、それに基づいて自分ならどう考えるか、どのようなヴィジョンを構想するかを積極的に提案できる。
・文学・芸術の表現形式と歴史認識の問題を関連づけて考えることができる。
・メディアに流布するイメージや言説に対する基本的リテラシーを身につける。
授業内容 この授業では、まず、第一次世界大戦下のドイツに現れたフォト・モンタージュを皮切りに、文芸やアートにおけるモンタージュについて、当時の社会状況との連関で考察します。その際、虚偽やイデオロギーに抵抗する武器にもなれば、逆にそれを再強化しもするという、モンタージュの力の両義性について検討します。講義全体の後半部分では、ナチス時代の歴史化(歴史として叙述する)という問題と対峙する過程で、第二次世界大戦後の文学やアートがモンタージュの方法論を以て歴史(学)とクロスオーバーしていく状況を追っていきます。 
授業計画 1 ガイダンス
2 第一次世界大戦
3 ヴァイマル時代のドイツ
4 ダダ
5 ジョン・ハートフィールドのモンタージュ
6 ヴァイマル時代の精神文化とファシズムの興隆
7 ディスカッション――モンタージュとはなにか
8 ゲルハルト・リヒターと戦後ドイツ
9 W. G. ゼーバルト文学における写真とテクスト
10 W. G. ゼーバルト『空襲と文学』での問題提起
11 アレクサンダー・クルーゲ『ハルバ―シュタット空襲』におけるモンタージュ
12 アンゼルム・キーファーの絵画における神話・伝説・文学
13 モンタージュと歴史的想像力
14 総括と試験
15 優秀な論考のプレゼンテーション
履修上の注意  進行や機材の都合で授業計画を変更する可能性もあります。
 授業中は、スマホ、携帯、PCの使用を禁止します。注意を受けても態度を改めないなど、悪質とみなされる場合は単位を認定しません。
準備学習(予習,復習について)  授業中に触れたテーマについて、ときどきリアクション・ペーパーを提出していただきます。リアクション・ペーパーも評価の対象となります。
試験方法 中間考査および期末試験
成績評価方法  出席が3分の2に満たない場合は単位認定をしません。課題提出を含めた平常点50%、テスト50%で評価します。





教科書等 【教科書等】
配布物あり。参考図書は授業中に指示します。
備考
ルーブリック{http://www.t-kougei.ac.jp/student/kyoumu/rubric/2018art/201090.pdf}
卒業認定・学位授与の方針と当該授業科目の関連
{http://www.t-kougei.ac.jp/student/kyoumu/curriculum_art/}