科目名 物性工学特論(Advanced Lecture on Solid State Physics for Engineering)
担当教員 實方 真臣
単位数 2
授業区分 院_選択 講義
年次配当 1
開講年度学期 2018年度 後期
授業概要・学習成果との関連 【授業の目的】孤立粒子系から凝縮系へと至る電子物性論を講義する。           

【授業概要】ナノテクノロジーの粋は、物質の極微細化および原子・分子の構造集積化に伴う新しい物性の発現とその獲得にある。このことは逆に、物性とはその物質の構造とサイズという因子によって一意的に決定づけられるものであることを意味する。この授業では、まず固体の基本物性(構造、電子物性、光物性等)を学ぶ。そしてそれらを土台として、次元とサイズの低下によって生じるメゾスコピック系物質群(クラスター、ナノ粒子)の示す新たな物性を学ぶこととする。これらを通じて、孤立原子・分子と凝縮相とを橋渡しするメゾスコピック相の中に、ナノテクノロジーの標榜する物性制御への豊かな潜在的応用性があることを理解する。

【学習成果との関連】物性工学特論では、将来、研究者となる人にとって、広い視野や的確で高度な判断力を身につけるために、欠かすことのできない必要不可欠な少数多体系の電子物性分野を扱う。

到達目標 この授業では、以下の項目を到達目標とする。
1.E-k分散関係とバンド図の関係について理論的に説明できる。
2.物性と構造次元、サイズの関係について理論を理解した上で定性的な議論ができる。
授業計画 以下の項目の理論的背景に重点を置き、質疑・応答を交えた輪講形式によって授業を進める。
第1回:結晶構造
第2回:固体の熱的性質
第3回:量子力学の基礎(1)物質波と波動関数
第4回:金属の自由電子論(1)電子の波動性
第5回:金属の自由電子論(2)E-k分散曲線
第6回:量子力学の基礎(2)シュレディンガー方程式と固有値問題
第7回:結晶内のブロッホ電子(1)周期境界条件とブロッホ関数
第8回:結晶内のブロッホ電子(2)バンド構造
第9回:分子軌道論からバンド理論への発展(1)物質と次元
第10回:分子軌道論からバンド理論への発展(2)原子・分子から固体、表面・界面へ
第11回:原子・分子、固体の光学遷移過程(1)分光学と光物性
第12回:原子・分子、固体の光学遷移過程(2)物質と非線形光学過程
第13回:ナノ物質生成の物理的トップダウン法と化学的ボトムアップ法(ホットトピックスレビュー)
第14回:ナノ物質系の物性工学と量子サイズ効果(ホットトピックスレビュー
第15回:まとめとディスカッション
履修上の注意 履修上の条件は、特に定めず。 
準備学習(予習,復習について) 学部で習った力学や波動など物理学の基礎、および微分積分学や線形代数など数学の基礎は、物性論を理論的に理解する上で必要となるので、これらの点については準備学習と補足のための復習を各自課すこと。 

*各回の準備学習の具体的な内容は、「ルーブリックへのリンク」からルーブリックを参照してください。準備学習は1項目あたり15~30分の学習内容になっていますので、目安にしてください。
成績評価方法,試験方法及び課題(試験やレポート等)に対するフィードバックについて 課題(70点分)および輪講時のプレゼンテーション力(30点分)により、総合的に評価する。
教科書等 必要に応じて参考書を指示し、資料を配布する。
(※学内限定となります。)