芸術学部
マンガ学科とは
日本のマンガ文化を創造する人材の育成
「マンガ」は、日本のメディア芸術の大きな幹をなす重要なビジュアル表現です。同時にコンテンツ産業の中心的存在であり、世界の人々に愛好されています。
「マンガ」は、「絵」「コマ」「言葉」を用いた独特の表現として、「キャラクター」と「物語」の双方の魅力で、人々に娯楽を提供してきました。
また、ビジュアル・コミュニケーションツールとして活用され、近年ではウェブ等のデジタルメディアにおいても新しい展開をみせています。
マンガ学科では、この「マンガの道」を目指す学生に、従来の枠にとらわれない自分自身の表現方法を追求し、自由で柔軟な発想力を身につけてもらうことを求めます。
そのために、物語的なマンガ表現を中心としつつ、キャラクターイラスト、カートゥーン(ひとコママンガ)、マンガ原作、雑誌・書籍編集や、新しい手法としてのデジタル表現、またマンガに対する研究・批評的アプローチといった、マンガを取り巻く高度で幅広い専門技術や知識を身につけるためのカリキュラムを用意しています。
これらによって、志が高く、斬新な価値観で新たな文化を創造できる人材を育成してゆくことを目指しています。
特徴
3領域を幅広く学び、デジタル表現技法を身につける
ストーリーマンガをはじめとした創作系だけでなく、理論系も含めて広くマンガ及びその周辺の業界で活躍できるよう、入学時から「ストーリーマンガ」「キャラクターイラスト・カートゥーン(ひとコママンガ)」「マンガ研究・編集」という3つの領域を幅広く学ぶことができます。3年次からはより専門性の高い5つの分野のゼミに分かれ、各自の方向性をさらに明確にして学んでいきます。
アナログ作画の基礎を学ぶ一方で、2年のデジタルマンガ演習ではマンガのデジタル化に対応した最先端の設備を活かし、コンピュータを使用したマンガ制作の技術を習得します。3・4年の専門分野では近年の電子書籍関連の動向に沿ったデジタルマンガの表現技法を習得します。既存のマンガ表現に捕われず、新たな表現方法の可能性を探り、技術力と創造力を備えた人材を育成します。
娯楽的な要素や、自由な表現方法が追求される一方で、マンガを用いた柔軟でユニークな視覚伝達には、より受け入れやすく、理解しやすいという利点があります。そういった可能性を社会の中で新たに探ることもマンガ学科の重要な役割です。 例えば、学内における他ジャンルの研究活動の分かりやすい紹介や、近隣の地域コミュニティを活性化させるためのアイデアを、マンガ学科が積極的に担って共同研究とすることも行っていきます。
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ストーリーマンガ領域
マンガ制作のためには、「絵」や「ストーリー制作」「コマ割り」などの基礎技術だけでなく、それらすべてを統合して一つの作品として成り立たせることが非常に重要です。本領域では、これら単体の専門技術を磨く授業だけではなく、学生それぞれが自分の作品を創る「制作演習」を併せて行うことで、マンガを1つの創作物として成立させる総合的な表現手法を学んでいきます。
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キャラクターイラスト・
カートゥーン(一枚もののマンガ)領域本領域では、ストーリーマンガに関する学びだけではなく、キャラクターなどに関して学術的なアプローチを行ったり、キャラクターのコンセプト企画、色彩設計、絵本制作などの実習を通して実践的な知識と技術を学ぶことができます。また、キャラクタービジネスについてなど、マンガの周辺領域に関する知識が学べるのも特徴です。
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マンガ研究・編集領域
本領域では、世の中にマンガを発表する編集者の仕事や出版業界について専門的に学ぶことができます。マンガの歴史を学んだり、マンガ作品を批評したり、学術的なアプローチからマンガと向き合えるのが本領域の特徴です。マンガについての深い学びを得られるため、自分の作品を描く上でとても役立ちます。
卒業後の進路ピックアップ
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マンガ家
マンガ家には、個性的な作風や確かな作画技術はもちろんのこと、物語の構成力や読者を引き込むストーリーづくり、魅力的なキャラクターを生み出す力が求められます。また、カートゥーン(ひとコママンガ)や4コママンガでは社会に対して独自の見解を持つ力やユーモアのセンスが求められます。最近はマンガを使う媒体が増え、企業や教育関連の出版物などで難解なテーマを説明するためにマンガを活用することも多くなっており、マンガ家はさまざまな領域の知識を備えることが一層重要になるといえます。
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イラストレーター
イラストレーターとは、雑誌の表紙、挿し絵、書籍のカバー、ポスター、新聞、広告、キャラクターデザインなどさまざまなイラストを描く仕事です。
確かなデッサン力のみならず、既成概念に捕らわれない柔軟な発想や個性的な表現、時代のニーズを読み取る鋭い感性、顧客の意図を正しく理解する思考力、そしてイメージを形にする表現力などが求められます。