教員紹介 建築学科


建築デザイン分野市原 出 教授

担当科目
  • 建築デザイン概論
  • 建築意匠
  • 建築設計製図Ⅲ
  • 建築設計製図Ⅳ
専門分野
  • 建築意匠学
  • 建築形態論

メッセージ

建築は大きなものなので、普通1人でつくることはできません。多くの人達の協力によってつくられます。ですが、全体をコントロールする立場の人が重要です。一般的に建築家と呼ばれる人のことです。技術的なこと、経済的なこと、法律に従うこと、建築主の希望に添うこと、様々な要求を全体としてまとめあげ、1つの形にする人のことです。そして、その行為のことを建築デザインと呼びます。 まずは良い建築にたくさんふれること。フィールドに出て、見て、感じる。その上で、それらを理論的に説明したりする少しだけややこしい話も避けては通れません。デザインの実践と理論的な研究、その双方を学んで、建築デザインのプロ=建築家を目指しませんか。

プロフィール

福岡県福岡市の出身です。県立修猷館高校を卒業後、東京大学工学部建築学科、同大学院で建築を学びました。実際につくることがどうしてもやりたくて、宮脇檀建築研究室(研究室となっていますが、設計事務所です)に入所し、住宅作家として有名な宮脇檀のもとで実務の勉強をしました。 その後大学院の香山寿夫研究室に戻り、ペンシルヴァニア大学に留学、アメリカの郊外住宅の研究をしました。その成果を生かして、住宅を中心に設計活動をしています。最近は、通勤がいけないことだと考えるようになって、郊外ではなく都市に心地よく住むための住宅について研究しています。 建築意匠は建築理論を研究し、同時に建築設計を実践する分野です。それらの二つのことは実は同じことだと考えています。その意味で、研究と実務との間で交互に中心を移しながら活動してきましたし、これからもやっていきたいと思います。

建築デザイン分野海老澤 模奈人 教授

担当科目
  • 建築設計製図基礎
  • 建築設計製図Ⅰ
  • 日本建築史
  • 西洋建築史
  • 近代建築史
専門分野
  • 近代建築史
  • 西洋建築史

メッセージ

建築史を専門としています。建築は、歴史や文化、風土、政治、宗教、美学、生活様式など、人間の営みすべてが反映された重要な文化遺産です。建築の成り立ちを調べ、それが歴史や社会の中でどのような意味をもってきたかを考えるのが建築史です。工学部でありながらこのような研究室が存在していること自体、建築という学問の幅の広さを示していると言えるでしょう。 授業やゼミでは、学生の皆さんにできるだけ本物の歴史的建造物に触れてもらい、その特徴や意味を考えてもらうことを重視しています。皆さんも是非、建築学の門をたたいてみてください。きっと自分の周りの建物や都市が新鮮に見えてくるはずです。

プロフィール

東京大学工学部建築学科を卒業後、同大学院に進学。博士課程在学中にウィーン工科大学(オーストリア)とミュンヘン工科大学(ドイツ)に留学し、西洋建築史研究についての研鑽を積みました。留学の成果をもとに、19世紀ドイツ、オーストリアにおけるミュージアム(美術館・博物館)建築に関する博士論文を執筆。その後本学に着任しました。現在は19-20世紀ドイツ語圏の建築・都市の研究に多角的に取り組んでいます。時間があるときは街や建築を訪ね歩き、授業や研究のアイディアを練るのを楽しみにしています。

建築デザイン分野八尾 廣 教授

担当科目
  • 建築計画Ⅰ
  • 建築計画Ⅱ
  • 建築設計製図Ⅱ
  • 建築設計製図Ⅴ
  • 建築設計製図Ⅵ
専門分野
  • 建築設計
  • 建築計画
  • まちづくり
  • 都市計画

メッセージ

21世紀に入り、建築設計の可能性は急速に拡大しつつあります。コンピュータ技術の発達による構造解析技術や施工技術の複雑化高度化により、20世紀には考えられなかった建築が世界中で生み出されつつあります。 一方でいま、建築を取り巻く社会は変化しています。例えば、これまでのように短いサイクルで建物を建て替えてしまうのではなく、できるだけ長く使える建物が求められたり、古い建物の魅力が見直されたり、建築に対するニーズもより幅広いものになってきています。これからの社会を担うみなさんの創造性が求められています。このやりがいのある建築の世界に飛び込んできてください。

プロフィール

1966年高度成長期の真っ盛りに大阪に生まれ、関西の温暖な気候と自然のもとのびのびと育ちました。高校時代に、親戚の建築家の影響もあり芸術に目覚め、音楽に打ち込みながら建築家を志し、1990年に東京大学工学部建築学科を卒業。1992年に東京大学大学院修士課程を卒業後、「京都駅ビル」や「札幌ドーム」をてがける建築家 原広司氏のもとで建築を学びました。1999年に仲間と共に応募した「宮本三郎美術館建設提案競技」にて、508案の中から当選。これをきっかけに独立し、建築設計事務所を共同設立。住宅や公共建築の設計を手がけ、多くの建築賞、景観賞を受賞しました。2005年より「八尾廣建築計画事務所」を設立し、現在も多くの住宅や建築のプロジェクトが進行中です。2008年より本学に着任し、研究、教育、実践の相互作用により新しい建築の探求を行っています。

建築デザイン分野田村 裕希 准教授

担当科目
  • 建築デザイン概論
  • 建築計画Ⅰ
  • 建築設計製図基礎
  • 建築設計製図Ⅵ
  • 学修技術と自己管理
専門分野
  • 建築設計論
  • 配置の研究
  • 空間のアーカイブ

メッセージ

美しい眺めにこころ動かされるとき、景色と一体になる感覚があります。人跡未踏の絶景への畏怖ではなく、景色に参加する感覚です。誰かに主観的にとらえられた景色は‘風景’と呼びかえられ、方向や画角や物語が付与されてきました。
風景と建築の関係を考えるとき、建築は風景のなかの点ではなくまた風景は建築の背景ではない、もうすこし互いに混じりあった状態で一体的な環境の連なりを形成します。風景の組成としての建築、景色を風景にかえる建築を、現代の建築環境のなかで考えます。

プロフィール

東京藝術大学大学院修了後、SANAAを経て、2005年に松岡聡田村裕希を設立。主な作品に「バルーンコート」(AR+Dアワード(英国)受賞)、「裏庭の家」(日本建築設計学会賞、JIA新人賞2016、日本建築学会作品選奨受賞。著書に『Sight&Architecture』(2009年、グラフィック社)、『サイト―建築の配置図集』(2013年、学芸出版社)(日本建築学会教育賞(教育貢献)受賞)。2019年より東京藝術大学非常勤講師。

建築デザイン分野森田 芳朗 教授

担当科目
  • 建築構法Ⅰ
  • 建築構法Ⅱ
  • 建築生産Ⅰ
  • 建築設計製図基礎
  • 建築設計製図Ⅲ
専門分野
  • 建築構法
  • ハウジング

メッセージ

建築は面白い。そして幅広い分野です。空間をデザインすること、モノとして現実につくること、それもインテリアから都市まで様々な広がりを持っています。そこでは、計画、構造、環境などあらゆる専門性が発揮されます。建築の世界では、そうした得意分野を持つ様々な人たちが、ものづくりの喜びでつながっています。 一方でいま、建築を取り巻く社会は変化しています。例えば、これまでのように短いサイクルで使い捨ててしまうのではなく、できるだけ長く使える建物が求められたり、古い建物の魅力が見直されたり、建築に対するニーズもより幅広いものになってきています。これからの社会を担うみなさんの創造性が求められるところです。そうしたやりがいのある建築の世界に飛び込んできてください。

プロフィール

生まれも育ちも福岡です。修猷館高等学校を卒業後、九州大学、同大学院修士課程で建築を学びました。東京大学大学院で博士号を取得後は、同大学COE研究員として世界の都市再生の現場を見て回る機会を得ました。東京大学大学院新領域創成科学研究科研究員、千葉大学大学院助教を経て、2010年、本学に着任しています。

建築デザイン分野鍛 佳代子 講師

担当科目
  • 都市計画
  • 建築設計製図Ⅰ
  • 建築設計製図Ⅱ
  • デザインシミュレーション
専門分野
  • 建築・都市計画
  • 建築設計

メッセージ

建築を学ばれる皆さんに私が伝えたいのは、とにかく「街に出てほしい」ということです。 建築物を、それ単体として見るのではなく、周辺との関係、空間構成、機能、景観などさまざまな角度で見ることで、今までとはまったく違う建築物の役割や意味が見えてきます。ですから、積極的に外に出て、「街づくり」の視点から、自分の面白いと思えるポイントを発見してほしい。そして「なぜ自分の街は他の街と違うんだろう」「どうしてこの街は人が多いんだろう」など、些細なことでもよいので、疑問を持ってみてください。能動的な姿勢をもって、街や都市を観察し、追究することが、この研究の入り口であると考えています。

プロフィール

東京都立大学工学部建築工学科を卒業後、東京大学大学院へ進学、原・藤井研究室にて、建築・都市デザインのコンペティションやインドネシアでの集落調査へ参加する。博士課程修了後、神戸芸術工科大学大学院助手を経て本学へ着任。 「小都市」「多民族集住(ソーシャル・ミックス)」「オープンスペース」という3つのキーワードを中心に、歩行者の視点に立ったフィールド・ワークを行っています。


構造デザイン分野陣内 浩 教授

担当科目
  • 建築材料Ⅰ
  • 建築材料Ⅱ
  • 建築材料構造実験A
  • 建築材料構造実験B
  • 建築施工Ⅰ
  • 建築施工Ⅱ
専門分野
  • 建築材料
  • コンクリート工学
  • 建築施工

メッセージ

みなさんは子供のころからたくさんの建築物を見て育ったと思います。あまり意識したことはなかったかもしれませんが、新しい建築物が雨漏りしたり、震度3とか4の地震で倒壊したりするのを見た記憶はないのではないでしょうか。それだけ、この国の建築技術は進歩しています。自分たちの周りにある建築物の耐震・耐火といった安全性がどのよう考えられているのか、雨などに対する防水性などがどのように考えられているのか、そんなことを大学で学び、将来の仕事とするのはどうでしょうか。

プロフィール

日本大学で修士課程まで建築を学び、1992年に大成建設に就職しました。大成建設では、主に技術研究所でコンクリートの研究を行ってきましたが、それ以外の業務として、超高層建築の現場監督や、研究企画部門の課長、特許室の室長など、研究以外の様々な仕事も経験してきました。コンクリートの研究では、主に建築物を高層化するための超高強度コンクリートについて研究し、2003年にその研究をとりまとめた論文で宇都宮大学から博士号を頂きました。2017年には25年間務めた大成建設を退社し、本学に着任しました。企業に所属していたときは、超高層建築の現場をまわり、自分で研究した超高強度コンクリートの打ち込みなどに立ち会い続けるのが私の研究スタンスでした。現在は、学生さんたちと近未来の建物で使われるような新しいコンクリート技術を研究できればと考えています。

構造デザイン分野松井 正宏 教授

担当科目
  • 建築構造力学Ⅱ
  • 建築構造力学演習Ⅱ
  • 建築構造設計Ⅰ
  • 建築材料構造実験A
  • 建築構造Ⅲ
専門分野
  • 建築構造
  • 耐風工学
  • 地震工学

メッセージ

人間の持っている想像力とはなんとすばらしいものだろう。想像力を働かせれば,大きなものも小さく見えるし,小さなものも大きく見える。ゆっくり動いているものもすばやく動いて見えるし,すばやく動いているものもゆっくり動いて見える。皆さんは,日々楽しんでいるだろうか。楽しむ秘訣は,楽しいものを見つけることではない。対象はどんなものでもかまわない,自分がそこにどんな楽しさがあるかを発見することなのだ。

プロフィール

大学で建築学を学び,大学院では,建築物の基礎構造や振動の研究に従事した。卒業後,建設会社に入社し,研究所で耐震や耐風構造の実験,研究にたずさわる。本学着任後は,強風災害の低減を目指して,台風や竜巻の被害調査に奔走している。 現在は趣味の時間が取れないのが悩みの種ではあるが,高校時代は,アマチュア無線,大学時代は山岳サイクリングに明け暮れた。
1987年早稲田大学卒業,1989年同大学院修士課程修了,同年清水建設入社,2002年東京工芸大学工学部助教授に着任,2008年同教授,2016年から風工学研究センター長兼任,現在に至る。

構造デザイン分野吉田 昭仁 教授

担当科目
  • 建築構造力学ⅠB
  • 建築構造Ⅱ・同演習
  • 建築構造設計Ⅱ
  • 建築構造力学演習ⅠB
  • 建築材料構造実験A
専門分野
  • 建築構造
  • 耐風工学

メッセージ

高等学校に出前講義等で伺った際に、大学の建築学科について訊ねると、多くの皆さんが建築物を美しく見せるような設計(意匠設計)について勉強する学科とイメージされているようです。実際には建築学科で学ぶ内容は非常に多岐にわたり、私が担当する建築構造という分野は、建築物竣工後にはあまり目につくことはありませんが、人名の保護や財産の保全など建築物に住まう上で、非常に重要な分野(人間でいえば骨格ですね。)です。日本は世界有数の強震国であると同時に複数の台風が毎年上陸するという世界的に大変稀有な国です。この日本に建築物を安全に成り立たせるという難題に取り組んでみませんか。

プロフィール

千葉県市川市出身です。東京工芸大学工学部建築学科を卒業後に同大学院へ進学し、3年間企業で働いた後に2000年4月に本学建築学科助手として着任しました。2006年3月に東北大学で博士(工学)を論文博士で取得後、2006年4月から同講師、2008年4月から同准教授、2015年4月から同教授として勤務しています。

構造デザイン分野金 容徹 教授

担当科目
  • 建築構造力学ⅠA
  • 建築構造力学演習ⅠA
  • 建築構造Ⅰ
  • 建築構造演習Ⅰ
  • 建築材料構造実験A
専門分野
  • 建築構造
  • 耐風工学

メッセージ

建物は当然なことながら人が生活することを前提としています。人が生活するには空間が必要で、その空間は安全であり快適であることが求められます。建築には色々な分野がありますが、安全性と最も密接な関係にあるものの最もおろそかにされがちな分野が建築構造分野です。台風や突風そして地震のような膨大なる自然の力に対して安全な空間をつくること、すなわち、安全な建物をつくることはやりがいのある凄く魅力的なことです。私と一緒に安全な建物をつくり、社会に貢献しませんか。

プロフィール

1995年にソウル市立大学に入学しました。入学時、新入生の代表として誓約したのが昨日のようですが、もう20年も経っています。2年2ヶ月間兵役を無事に終え、2002年にソウル市立大学を卒業しました。その後、高麗大学大学院に進学。高麗大学大学院の卒業後、1年間の準備期間を経て、2005年東京大学新領域科学創成研究科に進学しました。4年間の博士課程を終えて、2009年から2013年まで東京工芸大学のグローバルCOE研究員・准教授として約4年間在籍したことがあります。この4年間私は大きく成長したと思います。その後、母国である韓国に戻り2年間の更なる研究経験を積み、2015年4月より東京工芸大学建築学科の准教授として新しいスタートを切りました。


環境デザイン分野義江 龍一郎 教授

担当科目
  • 学修技術と自己管理
  • カラーサイエンス&アート
専門分野
  • 都市・建築環境工学

環境デザイン分野水谷 国男 教授

担当科目
  • 建築環境学Ⅰ・演習
  • 建築設備基礎
  • 建築環境学実験
  • 設備設計
  • 基礎環境物理
専門分野
  • 建築設備

メッセージ

人類は、建物によって厳しい自然環境から身を護り、冷暖房によって健康で快適な室内環境を創り出してきました。しかし、地球温暖化や今後の化石燃料の枯渇を考えたとき、我々は、自然と敵対するのではなく、自然と協調することによって持続性のある社会を築いていかなければなりません。 また、大震災などの自然災害においては、建物構造体が無傷でも天井等の非構造部材や建築設備が損傷したりライフラインが途絶することによって、長期間にわたって建物や生産設備が使えない状態が発生します。企業の事業継続計画(BCP)や家庭での生活継続計画(LCP)を考えるとき、災害時の建築設備の機能維持を考慮した対策が必要になります。「地球環境にやさしく、健康で快適な生活環境を創り出し、災害時にも機能する建築設備」を目指していけば、明るく夢のある未来の環境をデザインできるようになるでしょう。

プロフィール

福井県勝山市出身です。1980年に新潟大学工学部土木工学科を卒業後、三建設備工業株式会社へ入社し、2007年9月まで建築設備設計の実務及び研究開発を行ってきました。その間、1981年から2年間は東京工業大学工学部建築学科の研究生となり、クリーンルームや屋外気候の研究を行いました。1987年からは新潟大学大学院自然科学研究科に国内留学し、1990年に「集合住宅の居住環境計画に関する研究」で学術博士の学位を得ました。1990年から2年間は、東京大学生産技術研究所の受託研究員・民間等共同研究員となり、通風並びに室内気流の可視化と数値解析について研究しました。その後、三建設備工業株式会社では、換気効率や放射空調、地中熱利用に関する研究を行ってきました。2007年9月に本学に着任し、デシカント空調や、自然エネルギーを利用した換気システム、サーマルマネキンを使った温熱環境評価に関する研究等を行っています。また、東日本大震災などの地震発生時には建築設備・非構造部材の被害調査を行い、建築設備の耐震対策や防災計画に関する研究を進めています。中学から大学まで柔道をやっていたので、時間ができたら畳の上で体を動かしたいと思っています。

環境デザイン分野山本 佳嗣 准教授

担当科目
  • 設備計画学Ⅰ
  • 建築環境学実験
  • 建築環境学Ⅲ
専門分野
  • 建築環境工学
  • 建築設備
  • 建築環境デザイン

メッセージ

みなさんはファクター4という言葉をご存知でしょうか。持続可能な社会の実現のために、得られる価値を2倍にし、消費する資源を半分にすることで4倍の効率を目指すという環境効率指標です。建築環境工学・建築設備工学の側面からは、「得られる価値」は人に対する室内の快適性や健康性であり、「消費する資源」は建築設備で使うエネルギーとも言えます。この環境効率の最大化を考えていくと、室内環境の向上とエネルギー消費はトレードオフ(相反)の関係になることが多く、バランスの最適化が大きな課題です。このバランスを高いレベルで実現した建築が、本当の環境建築と言えるのではないかと思っています。このような環境建築の実現を目指し、地球全体からヒトまでの幅広い領域を研究対象にした建築環境工学・建築設備工学を是非一度学んでみてください。

プロフィール

1979年生まれ、尾張津島天王祭で有名な愛知県津島市の出身です。愛知県の高校を卒業後、早稲田大学にて建築学と建築環境工学を学びました。その後、株式会社日本設計にて空調衛生設備設計と建築物の環境配慮計画を行い、12年間で20物件以上の設計を担当しました。実務の傍ら学会活動や研究活動を続け、2017年に建物の自然換気システムに関する研究で早稲田大学の論文博士を取得しています。2018年に本学に着任してからは、専門分野である建物の通風に関する研究や、実務経験を活かした建築設備・エネルギーマネジメント・環境建築に関する実践的研究に取り組んでいます。

環境デザイン分野玄 英麗 助教

担当科目
  • 建築環境学Ⅱ
  • 建築環境学実験
  • 設備計画学Ⅱ
  • 環境計画
専門分野
  • 温熱・気流(風)環境
  • 数値流体解析(CFD)
  • 都市気候解析

メッセージ

近年、地球温暖化の進行により世界各地で最高気温の記録が更新され続けています。また、猛暑日の頻度および継続日数も増加傾向にあり、それに伴って熱中症による搬送者・死亡者数も増加しています。2018年5月から9月までの熱中症による救急搬送者数は全国で9万人を超え、救急搬送者数が公表されるようになった2008年以降で最多となりました。IPCC第5次報告書によると、CO2排出量の増加による地球温暖化は回避できない状況になりつつあります。さらなる被害拡大を避けるため、暑熱環境の緩和と環境変化への適応が重要な課題となっています。建築環境・建築設備工学を学んで、温暖化による環境問題を解決・緩和するための研究を一緒にしませんか。

プロフィール

私は、同済大学(中国上海市)の建築環境及び設備工程を卒業後、東北大学へ留学しました。同大学大学院・都市建築学専攻・建築環境工学研究室に所属し、修士と博士を取得しました。その後、名古屋大学大学院環境学研究科・博士研究員と助教(分野:都市環境学専攻 建築環境・建築設備工学)として研究・教育活動に従事してきました。私は、この地球温暖化と都市温暖化という2つの温暖化による環境問題の解決策・緩和策を検討することを目的として、人間を取り巻く室内環境から、建物周辺・街区環境、そして都市環境に至る幅広い空間スケールでの温熱・気流シミュレーション研究を行っています。特に、計算科学技術の飛躍的な発展に伴って、コンピュータを活用したシミュレーション研究は、実問題に応じた有効な対策の立案が可能であり、幅広い応用が期待されています。

建築学科について