研究

2019.11.30

デジタル技術を活用してマンガを描くと もっと楽しく、自由に表現ができる

芸術学部 マンガ学科 
木寺 良一 准教授 Yoshikazu Kidera
デジタル表現研究室

教員プロフィール

1972年大阪生まれ。京都精華大学造形学部洋画学科卒業。立体造形製造、専門学校講師、デザイン業などを経て、2007年マンガ学科開設と共に本学に着任。 著書に「マンガでわかるキラとマリアの背景が描きたい!部屋・家具・建物編」などの「学習マンガ」の他、企業の「社員研修マニュアル」など。デジタルならではマンガ作品を制作。趣味はオートバイとペタンク。

PCを使った新しい技術、新しい表現に挑戦

今やマンガ制作にPC(パソコン)は無くてはならないものになっています。現在はほとんどの作家が何らかの方法でPCを使って作品の制作を行っています。私の研究室では最新のデジタル技術をマンガに取り入れ、新しい表現を創作する研究を行っています。学生たちはマンガ制作に必要なソフトは全てを学ぶことが出来ます。そして、マンガに活用できるデジタル技術は積極的に取り入れて「ストーリーマンガ」「キャラクターイラスト」などの作品を制作しています。 東京工芸大学のマンガ学科は学科ブログでも紹介しているように非常に多くのマンガ家やイラストレーターを輩出しています。それは単にテクニックを教えるだけではなく、大学として深い知識と技術を身に着けさせ、マンガを生涯の仕事にできるような表現者を育成する教育を行っているからです。

例えば、3DCGを使った背景描写

3DCG素材と使用例

デジタルでマンガを描く。その一つの例は3DCGソフト「Blender」を使った絵の描写です。「Blender」は主にモデリングやアニメーション制作などに使われているソフトですが、マンガの中でよく使われる背景などを3DCGでモデルを作っておくと、シーンが変わるごとに求めている画像を常に正確なパースで瞬時に取り出すことが出来ます。そして線画を取り出して背景などに活用することによって圧倒的なスピードでマンガを制作できるのです。 デジタル技術は常に進化を続けています。他にもLive2DやZbrush、3Dプリントなど最新のデジタル技術を学ぶことができ、作品に反映することによって今までに無い新しい表現を創作することが出来るのです。

デジタルならではの新しいマーケットが広がっている

びみ太(PN)『田舎に帰るとやけになついた褐色ポニテショタがいる』(KADOKAWA、2019)

マンガ家としてデビューするには出版社に作品を持ち込み、編集者に認めてもらった作品が世に出ていく。それが今までのマンガ家デビューのスタイルでした。しかし、スマホが普及した現在では、紙媒体よりも電子書籍でマンガを読む人のほうが増えているのが現状です。マンガ家のデビューのしかたも、収入の得かたも変わってきています。今では「FANBOX」のように自分の好きなクリエイターに金銭をプレゼントする仕組みも出来上がっていて、一般には有名でなくても大きな収入を得ている作家が数多くいます。この研究室の卒業生でも「Twitter」を使って作品を発表し、デビューした作家も登場しています。この研究室ではデジタルによる新しいマンガ表現を追求すると共に、デジタルならではの新しいマーケットを創造する方法も研究しています。デジタル表現のマンガの可能性は無限に広がっていると思います。

デジタル表現 木寺良一研究室

ディスプレイで表示するマンガをコンセプトにデジタルマンガを制作します。PCやタブレットなどで表示する電子書籍の制作やデジタルマンガ独自の表現形態の研究などを行います。

マンガ学科

世界で注目される日本のマンガを推進する力を育成。

"マンガ"は、日本のコンテンツ産業の中心的存在で、広がりと歴史を持つキャラクター表現です。また、中学・高等学校の学習指導要領(美術)でも扱う対象とされているように、現代の視覚表現としても注目されています。本学科は、マンガをはじめキャラクター表現について、一般の美術系大学にはない専門性と実績を持ち、幅広く人材を育成しています。