
足跡
2019.9.2
東京工芸大学芸術学部卒業・大学院修了制作展2019レポート(映像学科)
「メディア芸術の拠点」として、芸術学部の全学年が2019年4月から中野キャンパスへ集結しました。学生達が積み重ねた知識や技術を遺憾無く発揮する、芸術学部卒業・大学院修了制作展(以下「卒展」)がその中野キャンパスにて2月に開催された際の模様をレポートします。
当日は多くの学生・その家族・卒業生などで大いに賑わいました。最終日には卒業制作を行なった学生ほぼ全員が集まり、仲間と楽しそうに話をしたり、来場者の方へ作品について生き生きと説明をしたりしていました。その表情には、作りきったという達成感と、無事完成させることができた安堵の色も見ることができ、早春の穏やかな空気とあいまってとても晴れやかなものでした。
今回は、映像学科の学生の作品を一部ご紹介します。
映像学科

2号館B1階のマルチメディア講義室と1号館B1階のデジタルスタジオにて映像作品の上映、身体表現領域の作品上演が行われました。また、本学卒業生であり、2018年に「鈴木家の嘘」にて劇場映画デビューを果たした野尻克己監督と映像学科の高山隆一教授との対談や、野尻監督による作品講評会も開催されました。
色彩イメージから描き出す明るい未来

映像学科芳賀修平さん

テーマは「色の記憶」。主人公が過去を否定して記憶喪失になり、青色をきっかけに記憶を取り戻していくストーリーです。「過去がたとえ辛いものであってもそれを受け入れて前へ進んで行こう」というメッセージを込めて書きました。記憶喪失には目を閉じた時に見える黒を、記憶を取り戻すきっかけとなる色には「落ち着き」と「海や波の持つ激しさ」の相反するイメージを併せ持つ青色をイメージカラーとして採用しました。
同じ台本でも見る人によって演技のイメージが違うため、自分のイメージをどう演者に伝えるかに苦労しました。これまでは同世代が相手だったので身近なアニメや映画などの例えを用いることができましたが、今後出会う世代の違う演者には自ら動いて見せるなどの工夫が必要だと感じています。
フリーのスーツアクターをしているので、今後も続けていきたいです。ヒーローショーのようなライブ感のあるものをやっていきたいと考えており、映像では伝わらない「本物」の感動を伝えたいです。そのために現在はアクロバットを習得中で、アクション的な面でも感動を与えていければと思っています。
※所属・職名等は取材時のものです。
あらゆる映像領域をゼロから広く学ぶ。専門性を磨き、業界をリードする人材になる。
今、身の回りには映像があふれており、感動を与えられたり、感性を刺激されたりしています。その中で「映像で何かを表現したい」「映像の世界で活躍したい」と、映像に興味を持った人がゼロから学び、真の映像人になれる点が本学科の特徴です。映像を多角的に学び、都内屈指の最新設備・機器で映像を制作し、業界をリードできる人材を育てます。
