特集

2022.4.14

日本アカデミー賞「ドライブ・マイ・カー」で最優秀録音賞と最優秀編集賞を卒業生が受賞

芸術学部 映像学科 2005年度卒業 山崎 梓さん 
芸術学部 映像学科 2014年度卒業 伊豆田 廉明さん

映画『ドライブ・マイ・カー』とは

©2021『ドライブ・マイ・カー』製作委員会
 村上春樹の短編小説「ドライブ・マイ・カー」を「偶然と想像」でベネチア国際映画祭銀熊賞を受賞した濱口竜介監督・脚本により映画化。カンヌ国際映画祭で日本映画初の脚本賞を受賞。アカデミー賞では、国際長編映画賞を受賞。 また他3部(作品賞、監督賞、脚色賞でノミネートされました。)

この度は、最優秀録音賞、最優秀編集賞の受賞おめでとうございます!

伊豆田さん:ありがとうございます。いろいろな方からお祝いの言葉を頂き、嬉しいです。

山崎さん:
まさか最優秀賞を受賞できると思っていなかったので、とても嬉しいです。カンヌ国際映画祭の後に日本、アメリカと評価が広がるという現象に驚いています。

映画の撮影、編集で苦労した点や意識したことはありますか?

伊豆田さん:車内で音を録るのが大変で、マイクの設置場所など試行錯誤しながら録音しました。また、現場ではスタッフ同士で敬意を持って仕事をするという事を大事にしていました。

山崎さん:脚本を読んだ時に文字として理解したつもりが、実際に映像とリンクさせると自分の理解を超えていた瞬間が何度かありました。そこについていくのに、自分の中で何か足りないものを感じたので、超えるべきものがあると思いながら編集をしていました。

仕事の醍醐味を実感できる瞬間を教えてください

伊豆田さん:録音していると思われないように、音を録れた時が嬉しいです。
役者さんにマイクがあることを意識させてしまうと音が変わってしまうと思うので、衣装に応じたピンマイクの位置など設置方法にも気をつけています。

山崎さん:自分で編集した作品を編集点を気にせずに見ることができた時に、完成したという達成感があります。また、脚本にないシーンを編集で作った時に、自分のアイディアが上手くはまると嬉しいですね。

大学時代に将来の方向性を決めたきっかけを教えてください

伊豆田さん:入学時はカメラマンを目指していました。実習で映画を撮る時に録音を担当することになったのをきっかけに、録音という仕事に興味を持ちました。

山崎さん:私は、監督を目指して学んでいた時に編集という仕事に出合い、映像を組み立てて行く作業に面白さを感じるようになりました。

後輩へ向けてアドバイスをお願いします!

伊豆田さん:大学には同じ志を持つ仲間がたくさんいるので、刺激し合いながら制作することは大切です。また、サークルや学部を超えた活動を通じて、在学中により多くの人と関わることで、社会に出た時にきっと役に立つと思いますので積極的に行動し夢に向かって進んでください。

山崎さん:大学の4年間は本当にあっという間に過ぎます。受動的に学ぶのではなく、制作や発表など能動的に学ぶことが夢へ近づく道です。芸術学部は、都心にあるので在学中に映画館や美術館などに足を運び、様々な文化に触れることも大切。たくさんの経験は人生を豊かにし、制作活動に生かすことができます。

※所属・職名等は取材時のものです。

映像学科

あらゆる映像領域をゼロから広く学ぶ。専門性を磨き、業界をリードする人材になる。

今、身の回りには映像があふれており、感動を与えられたり、感性を刺激されたりしています。その中で「映像で何かを表現したい」「映像の世界で活躍したい」と、映像に興味を持った人がゼロから学び、真の映像人になれる点が本学科の特徴です。映像を多角的に学び、都内屈指の最新設備・機器で映像を制作し、業界をリードできる人材を育てます。