体験

2017.6.11

世界のアニメーションを学び、制作を体験する1日

2017年芸術学部スプリングスクール
【アニメーション学科】レポート 

世界のアニメーションを知る

まずは、海外を含むアニメーション史科目を担当する、権藤俊司准教授が登場しました。この日は、高校生に「アニメーションにはどのような表現があるのか?」ということを知ってもらうため、約30分間で世界中のアニメーションを見てもらいました。
例えば素材ひとつとっても、油絵を使って描かれた、厚みのあるロシアのアニメーション、中国のアニメーション界で古典といわれる水墨画を使ったもの、日本の影絵など、表現手段によってまったく印象が違います。
また、平面だけでなく立体のアニメーションもあり、果物や野菜に顔を描いて動かしてみたり、人間をコマ撮りにして、普通の人間には出来ないような動きをさせるピクシレーションなど、そのバラエティ豊かな内容に驚かされます。

アナログなアニメーションの作画体験

世界のアニメーションを見た後は、2チームに分かれ、アニメーションの作画体験とデジタルアニメーション制作&音入れ体験が行われました。
こちらは、デッサンやアニメーション制作科目を担当する、小柳貴衛助教によるアニメーション作画体験の様子です。机の上には、アニメーション制作に使用する8枚の動画用紙、筆記用具、消しゴムなどが準備されました。これらを使って、イメージとしてはパラパラ漫画に近いアニメーションを制作します。
「今回の体験では、最初のコマと最後のコマは楕円を使うという縛りがあります。8枚の動画用紙を使って、楕円を活かして、続く絵をどういう風に変形させ、動かしたり、楕円へと戻していったらいいかを発想して描いてみてください。」
24枚の絵を描き、動かすと滑らかなフルアニメーションになります。今回の8枚では1/3の動きになりますが、十分動きを表現することが出来ます。1秒間のアニメーションを作るため、およそ1時間の制作時間が設けられました。

トレース台といわれる、照明がつく台に紙を重ねて置き、下の絵を透かしながら、ちょっとずつ動かして、絵を描いていきます。
小柳先生からは、「アニメーションをつくるポイントは、細かく描きすぎないこと。絵の緻密さよりも動きのおもしろさを表現してください。一定の速度で動くよりも、緩急をつけてあげると、自然になって、リアルな動きになります」とのアドバイスも。みなさん、しっかりとアドバイスを聞き入れ、反映している様子に感心します。

デジタルアニメーション制作&音入れ体験

主にコンピュータを扱う授業を担当する、木船園子教授によるデジタルアニメーション制作の様子です。
見本となるイラストレーションとフォトショップの簡単な使い方の指導があり、丸いボールがバウンドする動きを描いていきます。みなさんフォトショップに慣れているのか、手早く絵を描き進めていきました。

動きを描き終えた人から、アニメーション学科専用のアニメーションサウンドスタジオへ。ここはアフレコやナレーション録り、音楽のレコーディングなどが出来ます。また、最新のサラウンドシステムも備えられています。
木船教授から、音楽や映像の音についての専門家である橋本裕充助教へとバトンタッチし、アニメーションに音をつける作業を行います。パソコンから転送された各自のボールの絵を4回バウンドさせ、そこに音を合わせます。

録音ブースには、マイクのほか、雷のような音を出すための楽器や、カエルの鳴き声のような音が出るウッドブロックなどが用意され、みんなで触ってみることに。
音の違いを楽しんだところで、音の組み合わせをそれぞれ決めて、1人ずつ録音がスタート。橋本助教の「タイミングぴったりだね」「おもしろい楽器のチョイスだね」と言った声を受けて楽しみながら制作は進みました。

学科専用シアターでの上映会

最後は学科専用マイブリッジ・シアターで参加者全員の作品上映会が行われました。マイブリッジ・シアターには、映写室としての役割のほかに、編集、グレーディングと呼ばれる色の演出作業、音の確認など、一連の作業ができる最新の設備が整っています。制作した作品をとことんこだわって仕上げることが出来るので、卒業制作などで活用している学生もいます。
高校生のみなさんは、自分たちの作品を楽しんで鑑賞していました。パソコン画面を抜け出し、大きな画面で見ると、やはり作品は別物の印象になりますね。