体験

2017.11.14

学生によるインタラクティブアートを体験

2017年8月オープンキャンパスレポート
インタラクティブメディア学科インタラクティブアート研究室

2017年8月に開かれた芸術学部のオープンキャンパス、学生たちによる不思議な3つの作品が展示されていました。一見すると、ごく普通の筆箱やバケツ。しかしいざ近づいて触れてみると・・・。これらの作品はインタラクティブアートと呼ばれ、インタラクティブメディア学科の浅野耕平准教授のインタラクティブアート研究室3年生前期の制作課題です。インタラクティブアートとは、観客が何らかの形で参加することで表現が完成する芸術作品のこと。展示室には浅野先生や、制作にあたった学生達もいて、作品について解説してくれます。

遮光カーテンが引かれた暗いギャラリーに入ると、白く輝くテーブルが3つ。それぞれの上に筆箱、バケツ、そしてなぜか木魚が乗っています。

まずは「クジャク」と題名のついた筆箱に近づいてみると、突然筆箱から大量のハサミとカッターの映像が飛び出し、クジャクが羽根を広げるようにテーブルの上に並びました。一歩引いて待つと戻りますが、また近づくと今度は定規や分度器が放射状に飛び出します。

別のテーブルに置かれたバケツ。中はからっぽですが、テーブルの上でバケツをひっくり返すと、青空やネモフィラの花などの映像が、液体がこぼれるようにテーブル上に映し出されます。

「夏」と題された木魚をバチで叩くと、コンッという音とともに割れたスイカの映像が転がります。心地よい音とスイカの割れる気持ちよさで、何度も木魚を叩きたくなってしまいます。

これらの作品は、RGB(赤、緑、青)という光の三原色をチーム名にし、先生が学生を3つのグループに分けて、それぞれ3〜4名程度で制作されました。

課題制作にあたっての条件は、「プロジェクターを使ってテーブルの上に映像を映す」「カメラで人の動きをセンシング(感知)する」「それぞれのチームに与えられた色を使う」というもので、赤、緑、青の三色が割り当てられました。
課題のテーマは「限られた技術をどう応用できるか」。様々な「縛り」が設けられたのはこのためです。

「使えるものが限られていても、発想力でどのように組み合わせられるかが腕の見せ所。発想の転換が大事なのです」と浅野准教授。例えば筆箱やバケツの作品では、センシングカメラは本来の用途通り、観客の動きをカメラでとらえて感知するために使われていますが、木魚の場合は木魚の後ろにカメラを取り付け、叩かれた際に、カメラが揺れ、画面が動くのを感知することをきっかけにスイカの映像を流す仕組みになっています。結果、同じ条件下で、全く異なる3つの作品が完成しました。

インタラクティブとは、「相互に作用する」という意味の言葉です。今回の学生作品のようなインタラクティブアート以外にも、広告の分野やゲーム、博物館での展示や情報を伝える手段として、インタラクティブな技術は現在様々な場所で用いられています。スマートフォンやタブレットなどの画面を、タップしたりスワイプしたりして操作するのも、私たちに身近なインタラクティブ技術のひとつです。

インタラクティブを考えることは、コミュニケーションを考えること。互いに行動することを前提にする技術やアートは、独りよがりの表現では成り立ちません。行動や体験を通じて人と人とがどう関われるか、どんな表現ができるのか。それは、コミュニケーションが多様化する現在、浅野先生のインタラクティブアート研究室が追求する重要なテーマです。

インタラクティブメディア学科

まだまだ進化する双方向メディアを学び、次代を拓く人材を目指して。

本学科の卒業生がエンターテインメントやアート、ITなど、あらゆる産業界で活躍できるのは“双方向性を備えた”インタラクティブメディアを習得しているから。学ぶ領域は非常に広く、時代のニーズを捉えた幅広いカリキュラムを用意しています。年次が上がるごとに、自分の目標とする領域を専門研究し、次代のメディアを担う人材を育成しています。