施設

2017.10.27

《カラボギャラリー》オープン展示企画「色をつくる」を見てきました。

《厚木キャンパス》カラボギャラリー
色の国際科学芸術研究センター

2017年7月22日(土)、子どもから大人までが「色」の科学的芸術的な面白さや奥深さを体験できる「Col.lab Gallery(カラボギャラリー)」が、厚木キャンパスに誕生しました。「色」をテーマとした常設ギャラリーとしては国内初となるこのギャラリーでは、来年3月17日(土)まで「色をつくる 赤と何色を混ぜると緑になる?」と題した展示をしています。

KOUGEIカラーサイエンス&アート

カラボギャラリーは文部科学省平成28年度私立大学研究ブランディング事業の支援対象に採択された『「色」で明日を創る・未来を学ぶ・世界を繋ぐKOUGEIカラーサイエンス&アート』の活動のひとつです。事業の中心となるのは、国内の大学では唯一となる「色の国際科学芸術研究拠点」として設立された色の国際科学芸術研究センター。工学部と芸術学部が協力し、色に関する研究を進めています。また、アート作品による情報発信や公開講座など、様々な活動を通じて、色といえば東京工芸大学を目指します。カラボギャラリーも色の面白さや奥深さを子供から大人まで体験できる場所として設立されました。

5名のアーティストの作品を鑑賞&体験

「カラボギャラリー」は、厚木キャンパスの12号館2階にあります。館内へ入ると、カラフルな階段が現れるので、ここを上ります。
左から作品名「Binary Star」、「Standard Observer」

入ってすぐお目見えするのは、世界で活躍するアメリカ人ビジュアルアーティスト・James Clar(ジェイムズ・クラー)さんの作品です。

コンピューター技術を駆使したライトアートの作品が多い彼の作品には、個別に制御された膨大なLEDが使われ1本のライトに何色もの色が発光します。

作品名:「LINE」

「LINE」という作品では、1本のライトで、時間、分、秒が赤、緑、青の光量で表現され、例えば、赤が多い時は早朝など、色で現在の時刻が示され、時計として機能します。

作品名:「Immersive Shadow:RGB」

こちらは、東京工芸大学の非常勤講師であり、アーティスト・藤本直明先生のインタラクティブアート。

壁の前に立つと、ジェスチャーを認識するモーションセンサーデバイスで、自分の影が壁に映し出され、その影で、投影された赤、緑、青の光の三原色のボールを触っているような感覚が楽しめます。

ボールを蹴ってみたり、手で弾いたりすると、ぽーんと飛び跳ねるので、子どもはもちろん、大人もついつい夢中になってしまいます。異なった色のボールが重なると、光の色の合成により様々な色が作り出され、楽しく遊びながら光の三原色について学べます。

作品名:「LIMITS TO GROWTH」。卵を地球に見立て「成長の限界」を意図している。雛が卵からかえる時、内からつつく「啐」、母親が外からつつく「啄」、「啐啄(そったく)」という言葉をヒントにデザイン。

凸版印刷株式会社の協力の元制作された、日本を代表するグラフィックデザイナー・藤井三雄さんの7色刷りの作品。

一般的なカラー印刷では、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色刷りで、メタリックな色は表現できないのですが、例えば、5点の作品の中の一つ(タイトル「味覚」)では、卵に蛍光オレンジの版、グラデーションのために特色ブルーとグリーンの2色、計7色の特色印刷で刷られています。

目の前で見ると、3色増えただけでも、まるで浮き上がっているようにリアルです。

作品名:「The world beyond the golden color」

こちらも同じく凸版印刷株式会社の協力のもと制作された、デザイン学科の主任教授でもある、アーティスト・谷口広樹先生の作品です。

特色印刷で、たった数枚しか印刷していない贅沢な作品で、金色の紙や金色のインキを使い、金色の表現を追求しています。こちらもまるで浮き上がっているような質感で、光沢の美しさにうっとり。

「第57回科学技術映像祭」で内閣総理大臣賞を獲得したフィルム作品『紅』。

2016年に芸術学部映像学科を卒業した、佐々木麻衣子さんのフィルム作品『紅』も上映されています。

紅を差した唇は、なぜ透明感のある美しさなのか。佐々木さんはその魅力に惹かれ、紅の色素であるカラムシを繊維に吸い取らせて、精製する工程を美しく描くとともに、紅色の正体を探っていきます。35mmフィルムを使い、昭和の映画かと思うようなとても温かみのある映像で訪れた多くのお客さんたちが、じっと見入っていました。

『紅』でも言及された「赤い色素カルサミンには、なぜ緑色の光沢があるのか?」という謎は実はまだ、科学的には解明されていません。その謎は色の科学芸術センターの研究の一つとして生命環境化学科が科学的に解明し、その成果を映像学科が映像作品として発表する予定です。

カラボギャラリーでは、このほかにも、インタラクティブメディア学科ソフトウェアデザイン研究室の学生が制作した光の三原色や印刷で用いられるCMYK4色の仕組みがわかる、体験型作品なども展示されており、楽しみながら色について学べるようになっています。

印刷物でありながら奥行きを感じさせる作品や、身体を動かしながら学べる作品、じっくり見入ってしまう映像作品など、科学と芸術を一度に楽しめる東京工芸大学ならではのラインナップ。作品今回の展示の題名にもなった「赤と何色を混ぜると緑になる?」の問いの答えが出口に書かれていました。答えは実際に訪れて、確認してみてください。オープンキャンパスの時にも訪れることができるので、お気軽に足を運んでみてくださいね。

Col.lab Gallery(カラボギャラリー) 厚木キャンパス

カラボギャラリー
開館時間
10:00~17:00
休館日
月曜・日曜・祝日
(オープンキャンパス等のイベントがある時には不定期に開館)
URL
東京工芸大学/色の国際科学芸術研究センター