足跡

2017.12.19

JAZZ研究会部長「一生つきあえる音楽仲間を見つけた」

部活・サークル活動「JAZZ研究会」

東京工芸大学には様々なクラブ・サークルがあります。学内イベント等でJAZZの演奏を披露するJAZZ研究会もその一つ。今回は、厚木キャンパスの学園祭である「工芸祭」会場で、JAZZ研究会の部長、メディア画像学科3年生の津嶋凌也さんに、ご自身がJAZZ研究会に入部したきっかけについて、またJAZZ研究会の活動についてお伺いしました。

サックスを始めたきっかけ

テレビで、ライブで、サックスを吹く姿、ピアノを弾く姿に「カッコイイなあ。あんな風になれたら」と思ったことはありませんか?多くの人は憧れのままで終わらせてしまいますが、大学入学時は未経験だったのにも関わらず、現在は、憧れの存在と一緒にステージで演奏している学生がいます。JAZZ研究会部長の津嶋凌也さんです。

「あの子の演奏いいよね」

工芸祭で行われたJAZZ研究会の演奏会で、卒業生にそう言われるほどアルトサックスの力強い演奏で観客を魅了していた津嶋さん。実は、サックスを始めたのは大学に入学してから。演奏経験は中学や高校のときにお母様の持っていたアコースティックギターを1人で弾いてみる程度でした。

津嶋さんは、大学入学直後、1年生に向けて行われた部活動紹介で、ある演奏を聴いてJAZZ研究会への入部を決意しました。写真学科の石川雄大さんのサックス演奏です。

「すごく上手くて、個性的で、かっこよかったんです。あの演奏を見てなかったら、たとえJAZZ研究会に入ったとしてもサックスではなくて、ベースとか他の楽器をやっていたかもしれない」

今年の中野祭で演奏している石川雄大さん

JAZZ研究会は、演奏経験のある楽器で参加する学生が多数です。小学生時代に習い事で演奏していたピアノを再開する学生もいます。ギターやベースは軽音楽部、トランペットなどの管楽器は吹奏楽部など、中学や高校の部活動で演奏していた楽器で参加する学生の割合は7〜8割。しかし、津嶋さんのように全く経験のない楽器にチャレンジする学生も歓迎しています。研究会が所有する楽器があり、楽器を持っていなくても借りることが可能なので初心者でも安心です。津嶋さんも自分のサックスを購入するまでの1年ほどは研究会のサックスで練習、演奏していました。

「自分と同じくらいのレベルの人、自分よりも凄く上手い人、様々なレベルの人が身近にいるので練習するには最適な環境でした」と語る津嶋さん。津嶋さんがその演奏に魅せられた石川さんは、気さくな性格で、サックスについての深い知識もあり、色々と教えてもらうことができました。津嶋さんがサックスを購入する際も石川さんにアドバイスを受けながら選びました。

JAZZ研究会の活動

東京工芸大学のJAZZ研究会には、厚木キャンパスに約20名、中野キャンパスに約20名、総勢約40名の部員がおり、それぞれのキャンパスに部長が存在します。3年生になった時に津嶋さんは推薦されて厚木キャンパスの部長になりました。

JAZZ研究会は、文化系クラブ・サークルの発表の場である「文協祭」、中野のJAZZ研究会は中野キャンパスの学園祭である「中野祭」、厚木のJAZZ研究会は厚木キャンパスの学園祭である「工芸祭」といった学内イベントで演奏します。また、地域のイベントなどに呼ばれて演奏することもあります。

他のイベントに呼ばれたときは、部長である津嶋さんが声をかけて1回限りのバンドを組むこともありますが、文協祭や秋の学園祭には1年を通して活動する通年バンドと呼ばれるグループに分かれて臨みます。今年、厚木のJAZZ研究会では6組の通年バンドが誕生しました。津嶋さんも「チャイナシティ」という名前の通年バンドに参加しています。

毎日の練習は、部室で主に通年バンドのメンバーと一緒に行います。演奏する曲はJAZZスタンダード。すごく上手な学生がいる年にはフュージョン(JAZZをもとにロックやR&B、電子音楽等を融合させた音楽のジャンル)に挑戦することもあります。また、月1回、JAZZ研究会全体でセッション会というものを開き、他のキャンパスの学生と演奏を楽しみます。

学園祭で日々の練習の成果を披露

大人な雰囲気に装飾された学生会館での演奏

工芸祭では、学生会館を丸2日間使用して通年バンドが数十分ごと、順番に演奏していきました。普段は明るい学生会館を昼間から暗くし、ライティングにこだわったJAZZバーのような空間を演出。テーブルと椅子が並べられているので、屋台で買ったものを食べながら聴くこともできます。いつもの大学とは違う大人な雰囲気の中、演奏をBGMにして思い思いに過ごせます。

津嶋さんは、通年バンドとは別にSTB(ステージバンドの略)というバンド名で、野外ステージでも演奏しました。

選抜メンバーが集まったSTBはJAZZのスタンダードを演奏する通年バンドとは趣を変え、COWBOY BEBOPのオープニング曲「Tank!」や椎名林檎の「丸の内サディスティック」、スティービーワンダーの「Superstition」など、R&Bを中心にジャンルを超えた選曲をしました。

「普段演奏している王道のJAZZとは違うノリのいい曲ばかりだったので、演奏していても、すごく楽しかったです」

セッションタイムではプロの卒業生とも演奏できる

(左)石川雄大さん(右)津嶋凌也さん

工芸祭に遊びにきていた石川さんにもお話を伺うことができました。
「(憧れの存在と言われることについて)すごく光栄です。それに、彼が、一生つきあえる音楽仲間であることが嬉しいんです。JAZZにはセッションという文化があります。それは、普段一緒に練習や演奏していない人でも自由に参加できる即興演奏のことです。だから、それぞれ別の道に進んで、何年も会えないことがあったとしても、再会したらすぐに一緒に演奏できるんです。おじいちゃんになってもそんな関係が続くんだろうなと思っています」

工芸祭にも、通年バンドの演奏が終わった最後1時間ほど、セッションタイムというものがありました。飛び入り参加可能の演奏時間なので、通常は別々に活動している厚木キャンパスの津嶋さん、中野キャンパスの石川さんも一緒になって演奏しました。ソロパートで津嶋さんがパワフルな演奏をしたら、石川さんが洒脱な演奏で応じ、ギターなど他の楽器の学生も、それぞれの個性を発揮し、「おー」と歓声が上がったり、笑いが起きたりと大盛り上がりでした。

セッションタイムには、卒業生も飛び入り参加します。今回は、ドラムやピアノをプロで活躍している卒業生が演奏してくれる贅沢な場面も。

セッションタイムの様子

観客席にも、卒業して5年の卒業生や、20年ぶりに大学に訪れた卒業生など、様々な世代の方が訪れていました。同じ音楽を演奏してきたという共通点があるため、はじめて出会う卒業生同士も親しく話します。

部員の中には演奏はせずに聴くのを楽しむだけという人も。一方で、音楽に真剣に打ち込み、技術を磨いている人もいます。津嶋さん自身は、お母さんのギターを弾いていた中学時代と変わらない気持ちで音楽を楽しんでいると言います。それぞれの立場で楽しむことができ、卒業してもセッションタイムに参加でき、一生つきあえる音楽仲間を見つけられる大切な居場所がJAZZ研究会です。