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2017.6.12

高い就職率だけではない?工学部の就職支援

山田勝実工学部就職委員長・小澤一嘉就職支援課長インタビュー

近年、90%後半、ほぼ100%という高い就職率を誇っている東京工芸大学工学部。高い就職率の秘密を、山田勝実工学部就職委員長と小澤一嘉就職支援課長に伺いました。

研究室単位で学生を支援

「学部や学科というより研究室ごとに就職支援をしています。学部や学科全体で動いているだけでは、この数字にはならなかったと思います。研究室単位だと、学生の様子を見ながら、励まし、きめ細かい指導ができます。学生の就職に対し意識が高い教員の研究室ほど就職率も高くなっていくものです」と山田就職委員長。

「就職支援のカウンセラーさんと話すと、私と違うアドバイスをもらえるかもしれないよ。一度行っておいで」という教員の紹介により学生が足を運ぶ先が、就職支援課です。自分一人ではなかなか就職支援課の扉を叩く勇気が持てない学生も、研究室の教員から紹介されると足を運びやすいのです。そして、就職支援課と各研究室は情報を共有し、一丸となって学生の就職活動のサポートをします。学生の性格や普段の様子を知る教授に、就職支援課の職員が支援内容を相談することもあります。

就職支援課の扉を叩こう

工学部の就職支援課は厚木キャンパスの本館1階にあります。

就職活動は個人的な考え方が強く反映されますので、研究室に頼らずに自分でやりたい事を見つけ出し、就職支援課に通う事で就職を決める学生もいます。では、研究室からも足が遠のき、自ら就職支援課に通うこともしない学生はどうなるのでしょうか?

教員や就職支援課の職員が手分けをして、まだ就職が決まっていない学生一人ひとりに積極的に声をかけ、背中を押していきます。研究室の先生の言葉をきっかけに就職支援課に行く学生がいるように、きっかけがあると二の足を踏んでいた学生も行動にうつすことができます。「東京工芸大学は学生と就職支援課の職員の距離が近く、情報をフルに交わす事ができます」と小澤課長。

一度、就職支援課を訪問してキャリアカウンセリングを受けると、多くの学生がリピーターになります。キャリアカウンセリングを受けているかいないかは、例えば、2秒の差にもあらわれます。2秒とは、重役面接で「うちの会社来たいよね?」と聞かれた時に言葉につまってしまう瞬間の事です。そして、その事が原因で落とされてしまうのです。間髪入れずに「はい」と答えるべき場においても、いざ本番になると言葉につまってしまうような癖は、一見、簡単に改善されるように思えますが、カウンセリングを受けていないと、なかなか改善されないのです。

そういった面接での振る舞いや、求人募集している企業の事、もっと根本的な働く意味など、就職支援課の扉を叩いてくれたらいろいろな支援ができます。そして、研究室の先生から、職員の電話をきっかけに…と扉を叩いてもらう数々の働きかけが、高い就職率に繋がっているのです。

目指しているのは高い就職率だけではない

「けれど、実は、就職率というのは僕らのターゲットではないのです」と山田就職委員長。「最近注目しているのは「大学生活全般の満足度」。学生がどのような気持ちで大学を卒業していくのか、この大学に入って本当によかったと思ってほしい。そのための私たちができる事を考えています。就職に関してなら、教職員からどのような支援を受けて、どの企業に入ったか、その結果を受けて満足しているかを学生にアンケートを取り、それを支援内容にフィードバックさせます。一方で、企業にアンケートをとって、社会が大学に何を求めているのか分析し、カリキュラムに反映できるように教務部門に伝える事もしています。例えば、多くの学生に研究開発職で活躍してほしいと、2017年度から新たに大学院生がキャリア教育の単位取得できる授業を始める事になりました」

そうした活動を通じて、目指しているのは、企業、学生ともに満足できる就職だけでなく東京工芸大学の20年後、30年後の姿、就職した卒業生達が活躍している社会です。きめ細かい支援をしながら、未来を視野にした活動も行っている東京工芸大学工学部の就職支援、何年後か先、今の卒業生達が社会で活躍している姿を見るのが楽しみですね。

(トップ画像:就職強化合宿の様子)