体験

2017.10.23

三角関数を使って音楽を奏でよう

コンピュータ応用学科
2017年8月工学部オープンキャンパス(厚木)にて取材

サインコサインタンジェント…。これって将来役にたつのかな?と思いながら勉強する人も多い三角関数。実はわたしたちの生活に欠かせないスマホなどの電波は、そんな三角関数によってプログラムされています。今回は、2017年8月19日のオープンキャンパスと同日に行われた、コンピュータ応用学科の体験授業の様子をレポートします。

“便利”を支える三角関数

いつも何気なく手にしているスマートフォンに、三角関数が使われているということを知っていましたか?

正確に言うと、三角関数が使われているのはスマートフォンが出す電波。電波とは、電磁波の1つ。目には見えませんが、規則正しい波の形をしています。そしてその波をコンピュータでプログラミングする際に使われるのが三角関数なのです。

電波を作り出すために三角関数が使われる回数は、1秒間になんと10億回。わたしたちがたった数秒でメッセージを送ったり、疑問点を調べて解決できたりするのは、三角関数のおかげなのです。

今回は、そんな高校で習う三角関数を使って音楽を作り出すという体験が行われました。

音って何だろう?

担当していただいたのはコンピュータ応用学科の金子格准教授。約20年間、エンジニアとして活躍されてきたのだそうです。現在は、長年のエンジニア経験から得た知識を、学生たちへ惜しみなく伝えていらっしゃいます。

そんな金子准教授から、まずは高校生たちへ質問が投げかけられます。

「音って何だろう?」

いつも聞くお気に入りの歌、友達と話す声、教室のドアを開けるガラガラという音。そんな何気なく耳に入ってくる音の正体とは、実は空気を伝わる波なのです。

音の大きさや高さ、音色によって波は変化します。例えば大きな音の場合、波は高くなります。

また、高い音の場合は幅の狭い波となるのです。

このように波の形が変化することで、わたしたちの耳には色鮮やかな音として届きます。

これらの音の波も、先述した電波と同じく三角関数を使った数式で表されます。大きくゆるやかな波、間隔が狭く迫ってくるような波…。どんな形の波だって、三角関数なら簡単に表現できるのです。早速、用意されたソフトウェアを使って音を鳴らしてみました。

たった1つの数字が音を変える

今回使用したのはScilab(サイラブ)というソフトウェアです。これは、フランスで高校生のプログラミング教育のために作られたもの。仕組みさえ理解できれば、誰でもすぐに使えるものだそうです。

まずは、既にプログラミングされたサンプルを使い、数式や数字の意味を金子准教授に教えていただきました。例えば、リズムを変えたい場合や音色を変えたい場合、指定された数字を1つ変えるだけ。それだけで、全く違った音になるのです。実際に数字を変えた音を確かめてみると、鈴のように可愛らしかった音が、まるでクラブミュージックで使われるような鋭い音に変化していました。

音色だけでなく、たった1つ数字をいじるだけで、人間の耳では聞き取れないほどの高い音や、人間が演奏できないくらいの速さの音もコンピュータを使えば簡単に鳴らすことができるのです。

感性を生かして音楽を制作

金子准教授の説明を受けたあとは、自由制作を行いました。各々、Scilabに数式を追加したり、数字を変化させたりして、独自の音楽を作ります。

耳を澄まして音の変化を感じ、理想の音を追求する高校生の目は真剣そのもの。金子准教授はそんな高校生たちの姿を優しく見つめ、時にはアドバイスも送ります。

完成後は、それぞれが作った音楽をみんなで聞きました。神秘的な印象の音楽、駆け上がるような緊張感のある速い音楽、ドラムが入った格好良い音楽。1人1人全く違う音楽が飛び出してきます。

今回の体験は実際に大学で受ける授業のほんの一部分。もっと深く学ぶことで、さらに奥行のある音楽を作り出すことができます。実は、サマースクールには高校生だけでなく、中学生も参加していました。もちろん、まだ三角関数なんて習っていません。しかし三角関数を応用した世界に触れることで、コンピュータだけでなく数学への興味も湧いたようでした。

「将来役に立つのかな?」と思って勉強していた三角関数。今回の体験によって、そんな三角関数やプログラミングの世界をぐっと身近に感じることができました。

コンピュータ応用学科

コンピュータを様々な角度から学び、進化・成長が望める分野で力を発揮しよう。

4年制大学として日本で最初に「コンピュータ応用」学に着目し、“コンピュータの応用と活用”を中心に据えたカリキュラムを導入したのが本学科です。先駆者として独自のコース制を敷き“コンピュータをより使いやすくする技術に特化した人材”と“コンピュータの可能性を最大限に引き出し自在に活用できる人材”を輩出し、高い評価を得ています。(2016年3月卒業生 就職率 98.7%)