研究

2019.7.26

ヒトもロボットも試行錯誤で自ら学び期待に応える

工学部 工学科 総合工学系 機械コース/知能ロボット研究室
河野仁助教

自ら学び賢くなるロボットの開発

「原発事故のあった福島第一原子力発電所では事故処理のために数多くのロボットが投入されています。しかし、その多くは帰ってくることが出来ず『ロボットの墓場』とも呼ばれています。今までのロボットでは操作が難しいうえに、不測のトラブルに対応できないなど、多くの問題を抱えています。これらの問題を解決するロボットの開発は急がなければなりません。私たちは素人でも簡単に操作ができるレスキューロボット、自ら学び賢くなるロボットの開発に取り組んでいます」と河野仁助教。

災害対策ロボット 福島県にある日本原子力研究開発機構の施設にて

『ロボットには愛を持って接しろ』

知能ロボットの研究に取り組んでいるこの研究室では、学生のひとり一人がそれぞれのテーマを持って研究を行なっている。そして、より高いレベルのロボット開発に情熱を燃やしている。それは、認知心理学で得た知見をロボットに活用すること。人の脳内で行われていることをロボットに応用して更に賢いロボットを作ろうとしている。

知能化(AI)技術があらゆる産業で必要不可欠になっている現在、この研究室の卒業生を求める企業は多く、機械や電気の設計を中心に100%の就職率を誇っている。

河野助教はロボットの魅力をこう語る。「私は子供の頃から機械いじりが大好きでした。成功するにつれてコンピュータのプログラムやネットワークに興味を持つようになり、自分の好きなものを全て集めたものがロボットだと気がつきました。学生たちも『ものづくり』が好きな人間が集まっています。みんなで好きなことをやっているから研究はすごく楽しいです。学生たちにいつも『ロボットには愛を持って接しろ』と言っています。愛情を持って装置やロボットに接していればロボットは必ずそれに応えてくれます。」

学生の声

この研究室を一言で表現するなら「楽しい研究室」。「ものづくり」が大好きな仲間が集まって楽しく研究を行なっています。先生と学生の距離が近いのが特徴で、私たちと年齢の近い河野先生は何でも相談できる頼もしい先生。社会の役に立つ研究を行なっているのでとても「やりがい」があります。

河野 仁(こうの ひとし)東京工芸大学 工学部 工学科 助教

1985年、神奈川県生まれ。東京電機大学卒業。同大学院先端科学技術研究科博士課程修了。博士(工学)。富士通株式会社にて防衛システムの構築・開発に従事。東京大学大学院工学系研究科精密工学専攻特任研究員を経て、2017年本学に着任。ロボットの知能化技術を専門とし、基礎的な領域から災害対応ロボットなどの応用まで幅広く研究。趣味のミニ四駆では学生と共に大会へも出場。

※所属・職名等は取材時のものです。

機械コース

一人一台のロボットを作りその機能を高めていくことで多面的な能力を身につける

ものづくりの基礎となるメカ・回路・プログラミングを、ロボットという具体的なモノを通して学ぶことができます。個人やグループでロボットを制作する授業が毎年配置されており、年次に従って、課題となるロボットもレベルアップ。コンテスト形式で技術の習得を目指します。