研究

2017.3.1

より快適で省エネルギーな建築環境を実現

工学部 建築学科
建築環境計画研究室 張 偉栄 准教授

困難な課題に挑み続ける

風速のシミュレーション図です。

人類が直面する全地球的な課題、それはエネルギー問題である。建築環境計画研究室では省エネルギーで快適な建築環境を実現するための研究を行っています。

「現在の日本ではエネルギーの約50%が建築で使われています。室内快適性と省エネルギーはトレードオフの関係にあります。省エネルギーを一方的に重視すると、不快適な環境に我慢することになってしまい、逆に快適性のみを重視すると冷暖房などで多くのエネルギーを使うことになります。私たちはこの困難な課題に取り組み、快適でありながら省資源、省エネルギー、CO2排出の削減を実現する設計計画をコンピュータによるシミュレーションにより開発します。具体的には『建物のエネルギーシミュレーション手法の開発』・『太陽集熱器や太陽光発電パネルなどの住宅での利用』・『ゼロ・エネルギー建物の実現』などです」と張偉栄准教授。

多くの企業から引く手あまたの研究室

人工気候室・サーマルマネキン
【 人工気候室 】 個別にコントロール出来る48個のファンにより室内の温度・湿度・気流速度を自在に再現。他大学には無い優れた施設。
【 サーマルマネキン 】 人間が肌で感じる微妙な感覚を数値データとして測定し、快適性を研究。

張准教授はNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の事業として日建設計・大成建設・朝日工業社・東京大学・山口大学と共同でオフィスビルなどの室内の発熱体を全て冷水で冷やす「液冷空調システム」の開発も行いました。社会的なニーズが高く、注目を浴びる分野で実績を残している研究室だけに、多くの企業から「研究生を是非、当社に入社させてください」と要望が寄せられています。本学の建築学科は、優れた設備と優れた教授陣によって世界的にも高く評価されています。

東大生との一番大きな差と一番小さな差

「私は学生たちに『人間の差』について話しています。東京大学の学生たちと君たちの一番大きな差と一番小さな差はなんですか?を聞くと、多くの学生は学力の差が一番大きな差だと答えます。答えは違います。人間の差で一番小さいのは頭の良し悪しで、ほとんど差がありません。一番大きな差は『続ける能力』です。授業は必ず続けて出る。忘れたことは振り返ってもう一度学ぶ。そうした地道な努力を続けることで『差』が生まれるのです」と張准教授は「続けることの大切さ」を力説します。

「私は学生たちに教えることが大好きです。自分にとっては簡単なことでも、まったく知らない学生にどのように説明したら理解してもらえるか、説明を探求すること自体を楽しんでいます。よく他の大学の先生方から東京工芸大学の学生の印象を聞かれることがありますが、私はいつも『素直でかわいい学生達です』と答えています」

建築学科

一人ひとりの志望を実現できる教育体制で専門性を高め、即戦力として活躍できる人材に。

各学生の志望を重視し、きめ細かくサポートしている点が特徴です。設計製図演習では、20名の学生に1名の教員がついて丁寧に指導。3年からは「建築デザインコース」「構造デザインコース」「環境デザインコース」の3コースから自分に合ったコースを選択し、その分野を重点的に学ぶことで、建築に関する専門的な知識を深めていきます。